「保育園で、子供が友だちを叩くことがあると言われた」「気に触ることがあると乱暴な行動をとってしまう」「何度注意してもやめてくれない」等、悩む親御さんは多いですよね。
周囲に対して申し訳なく感じたり、「自分の育て方がよくないのだろうか」と不安になったりすることもあると思います。
そこで今回は、子どもが乱暴な行動をとってしまう原因と、その解決策を現役保育士がご紹介したいと思います。是非参考にして頂けると幸いです。
子供が手を出してしまう原因

様々な要因が考えられますので、一概には言えませんが、ここでは代表的な理由を3つご紹介します。
言葉が未熟だから
例えば、自分が使っている玩具を友だちが手に取ろうとした場合。「これは今、僕が使ってるから触らないでね。あとで使い終わったら、貸してあげるね。」と伝えることができればいいのですが、子どもは大人と比べて言葉がまだまだ未熟です。
そのため、咄嗟に自分の思いを言葉で表現することができず、手が出てしまうということがあります。
友だちへの関心・好奇心があるから
友だちへの関心や好奇心から、相手がどんな反応をするのか試してみたい。一緒に遊びたいけれど関わり方がわからない。友だちの気持ちを自分の方にひきたい。といった理由で手を出してしまうこともあります。
自分を信頼できないから
度々乱暴な行動をとっていると、周囲の大人は「あの子は乱暴な行動をする子どもだ」と目を光らせるようになってしまうと思います。ですがこれは、子どもに対して「あなたを信用していない」というメッセージを送ることになってしまいます。
このように、周囲から不信の目を向けられ、”乱暴な子”というレッテルを貼られてしまうと、子ども自身も「自分はそういう人間なんだ」と認識するようになってしまいます。
こうして自分への信頼を失ってしまうと、反抗的な態度をとることが多くなってしまいます。
身近な大人はどう対応すればよいのか
状況を説明し、感情を言語化する。
子どもたちが遊ぶ様子を見守りつつ、必要に応じて仲立ちの役割をします。
例えば、玩具が取られそうになって子どもが怒っている場合。
乱暴な行動をとってしまう前に、






今〇〇くんが使ってるもんね。取られると思って嫌だったね。でも△△ちゃんも使いたいんだって。
と、子どもの気持ちに共感しつつ状況を説明します。
そして、どうすれば良いのかを具体的に伝えます。暴力ではなく、「言葉で伝える」という手段を子どもが使えるように促していきましょう。
言葉で伝えられた時に褒める
玩具が取られそうになった時に、子どもが「いやだ。あとでね。」と言葉で意思表示をしたとします。
そんな時には、「ちゃんと言葉で伝えられたね。」とすかさず褒めましょう。手が出てしまった時に注意するよりも、言葉で伝えることができた時に褒める方が子どもに伝わりやすいです。
子どもを信頼する
子どもが日常的に乱暴な行動を続けていると、親御さんは






なんでやめてくれないの?
と悲しくなりますよね。
ですが、子どもに対して不信の目を向けてしまうと、子どもは余計に乱暴な行動をとるようになり、悪循環となってしまいます。
「あなたはそんなことをする子じゃない。信頼しているよ。」と伝えてあげたいですね。






何があってもあなたの味方だよ。というメッセージを送りましょう!
子どもが乱暴な行動をとってしまった時には
まずは「どうしたの?何があったの?」と冷静に尋ねましょう。
子どもは非難されているのではなく、「自分のことを心配してくれている」と感じることができます。
そして、例えば玩具を取られて手が出てしまった場合。「取られて嫌だったね。」と子どもの気持ちに共感した上で、「でも、友だちを叩くのはよくないね。そういう時は『使ってるよ。あとでね。』って言葉で言おうね。」と、今後はどうすればよいのか伝えましょう。




まとめ
お子さまの成長は、一朝一夕にはいきません。一度言っただけでは伝わらないので、「本当にこれでいいんだろうか」と不安になることもあると思います。
ですが、繰り返し繰り返し根気強く伝えていると、その思いはいつか必ず届くはずです。気長に関わっていきましょう。
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