みなさん「鋳物(いもの)」とはどういうものか、イメージがつきますか?
鋳物とは、金属を高温で溶かし、砂などで作った型の空洞に流し込んで冷やして固めた製品のことを言います。
今回は鋳物の国内生産のトップシェアを誇り、「鋳物のまち」として注目されている富山県高岡市にある、鋳物メーカー「能作」の本社工場に子どもと行ってきました。

鋳物製作体験にも参加してきたので、紹介したいと思います!
伝統と革新を産み続けてきた「能作」とは
能作が鋳物製造をはじめたのは1916年。仏具、茶道具、花器などの製造からスタートしました。
その後時代の変化に合わせて、先人から培ってきた技術に柔軟な発想を加え、伝統と革新が融合した魅力的な製品を次々と生み出しています。
通常は硬度を保つために、他金属と混ぜて使う錫(すず)を、逆の発想で敢えて錫100%の加工に挑戦してきたのが能作です。この発想から、代表的な曲がる「KAGOシリーズ」をはじめ、数々の錫製品を生み出してきました。
ものづくりの心を伝える能作の工場を紹介
2017年新設の本社工場は、きれいでお洒落な建物です。
こちらでは伝統産業を支える職人の技を、工場見学、鋳物製作体験、カフェにショッピングを通じて、五感で体験することができます。
学んで、体験して、食べて、楽しい一日を過ごせます。
入り口に入るとすぐ、彩り豊かな美しい「100のそろり」が出迎えてくれます。
※そろりとは、昔から高岡銅器に伝わる花器のことです
さらに進むと、木型の倉庫が一面に広がっています。
これは過去に使われた鋳物の木型だそうです。一つ一つは木型なのですが、並べるとアートのような美しさでした。
工場見学
高岡で400年にわたり育まれてきた鋳物の歴史、職人の技についてガイドが案内、説明をしてくれます。
鋳物づくりの現場感や空気感を感じ、伝統の技を間近で見ることができる内容です。
30分ほどの見学で、無料で参加することができます(要予約)。※工場の見学は、日曜、祝日、年末年始は休業、土曜は不定休。
伝統工芸である、鋳物製作体験に参加してみた!
鋳物製作体験は30分コース(動物の箸置き製作)と90分コース(い吞み、小鉢、トレー、小皿、箸置きから選択)の二種類があります。
30分コースは小学生以上、90分コースは中学生以上が対象です。
30分コースの方は小学生未満の子どもでも、保護者が同伴するという形で参加できます。






今回は5歳の娘に付き添って一緒に参加しました!
体験で使う道具見本。どうやって使うのか、娘は興味津々でした。
服装は、砂を触るため、汚れても良い動きやすい服装(靴)がおすすめです。
エプロンとビニール手袋を借りたら、体験スタート。
生型製造法という、砂を押し固めて造形する製造方法で作っていきます。
娘は、砂に手を触れて「粘土みたい!」と感触を楽しみながら作っていました。
錫の延べ棒を溶かして、型にゆっくり流し込んでいきます(溶かした錫は高温なので、この作業はスタッフの方が行ってくれます)。
銀色でトロトロの液体が型に流し込まれる様子は、なかなか見ることの出来ない貴重な光景でした。
熱伝導率が良い錫は、ほんの数分で固まります。
木枠の中から出して完成。5歳の娘でも、サポートしてあげれば無理なく作れる内容でした。
能作の器で富山の食材を楽しむ「IMONO KITCHEN」でランチ
工場内にはカフェがあり、能作の器で富山の地元食材をふんだんに使用した料理も味わうことができます。
メニューは種類豊富。特にスイーツメニューはアフタヌーンティーや期間限定メニューなど充実している印象です。
子ども用の椅子や「お子様ベーグルセット」というキッズメニューも用意されていました。
お水も能作のグラスで提供してもらえます。
氷見うどんのカルボナーラセット、1,500円(税込)
お子様ベーグルセット、600円(税込)
お土産にも、自分のご褒美にもおすすめ「FACTORY SHOP」
錫を使った定番商品はもちろん、コラボ商品や、スタッフの方が着用しているものと同じオリジナルTシャツなども販売しています。
我が家でも能作のおちょこを以前から使っているのですが、お酒をより美味しくいただける気がします。
実は、錫にはお酒を美味しく飲める特徴があるようです。
”錫は古来より、「錫の器に入れた水は腐らない」、「お酒の雑味が抜けて美味しくなる」などといわれ、酒器や茶器などに用いられてきた金属。水を浄化し飲み物をまろやかにするとされています”
ちょい呑 – ぐい呑|錫製雑貨・酒器の通販は能作オンラインショップ【公式】 (shopnousaku.com)
能作の商品には数々の魅力がありますね。贈りものや日常生活で活躍してくれる一品が見つかると思います。




能作本社工場の基本情報
住所 | 〒939-1119 富山県高岡市オフィスパーク8-1 |
電話番号 | 0766-63-0001 |
定休日 | 年末年始 |
営業時間 | 10:00-18:00(カフェLOは17:30) |
駐車場 | 普通32台、大型バス用2台 |
入場料 | 無料 |
アクセス | 高岡砺波スマートICより車で約5分 |
能作Instagram |
- 多目的トイレにはオムツ交換台があります。
- 社名や電話番号で検索すると移転前の旧工場を表示する場合があるため、住所検索をおすすめしています。
まとめ
能作の本社工場は、鋳物製作の体験や実際にテーブルウェアに触れることができるカフェなど、エンターテイメント性も感じられる場所でした。
子どもから大人まで幅広い世代が楽しめるこの能作の本社工場を、ぜひ訪れてみてください。
※2022年12月3日時点での情報です。時期により情報が異なる場合がありますので、予めご了承下さい。
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