出産が終わったのに胎盤が出てこない?!
初めての出産を乗り越え、ようやく我が子と対面して安堵していたのも束の間、先生から一言「胎盤がでてきませんね」と言われました。普通なら出産時に羊水と一緒に出てくるはずの胎盤が出てこない状態、いわゆる”癒着胎盤”という診断を受けました。胎盤が出てこないと出血もおさまらず、出血多量になってしまうため胎盤を取り出すための手術が必要と言われました。初めて聞く言葉と手術になるということに不安と驚きで戸惑いました。出産した産院では対応できないため、我が子を残して私だけ手術のため別の病院へ救急搬送となりました。救急車を待っている途中で出血多量のため血圧が下がり、意識を失いかけてしまうという怖い思いもしました。この時ばかりは、命を落とすのではないかとヒヤッとしました。産院で適切な処置をしていただき、なんとか意識は戻り、救急車で総合病院へ向かいました。
癒着胎盤で緊急手術!子宮を残すかどうかの選択を迫られる
総合病院へ到着後、癒着胎盤を取り出す手術についての説明を受けました。手術するにあたってまず先生に「子宮は残したいですか?」と聞かれました。癒着胎盤は子宮に胎盤がガッチリとくっついてしまっている状態のため、うまく剥がれない場合は子宮ごと取り出す必要があると言われました。まさか子宮を残すかどうかという選択をしなければいけないことになるとは思ってもいなかったため、頭が一瞬真っ白になりました。子どもは2人以上は欲しいと思っていたため「子宮は残してください」と伝えました。「自分の体の一部がなくなるかもしれない」「もう子どもが産めないかもしれない」という不安でいっぱいでしたが、夫と無事に生まれてきてくれた我が子のために生きなければという気持ちで手術にのぞみました。手術は全身麻酔で行われ、手術時間はおおよそ1時間程度で終わったそうです。
無事に手術終了!翌日には我が子の元へ
手術は子宮を残したまま無事に終了しました。お腹を切ったりしたわけではなかったため、手術の翌日には元の産院に戻ることができました。ようやく落ち着いて我が子と対面し、抱っこして授乳したときは涙がでました。「ああ、やっとこの子のお母さんになれる」と安心と喜びを感じたのを覚えています。大変な思いをしてやっと会うことができた我が子は愛おしくてたまりませんでした。私は出産や手術でバタバタとしましたが、子どもは問題なく元気いっぱいで私の帰りを待っていてくれました。産後しばらくは出血が多かったこともあり、貧血の状態が続き、産後3ヶ月間くらいは鉄剤を飲みながらの日々でしたが、今では貧血も改善し元気に楽しく育児をしています。我が子も元気いっぱいでスクスクと成長し、毎日いろんな表情や動きを見せてくれてます。
産後に起こりうるリスクも知っておくことが大切
今回は出産後、癒着胎盤で緊急手術となった体験談について書かせていただきました。出産は命懸けであり、いろんなリスクがあるということを実感する出来事でした。この出産から産後に起こりうるリスクについても知識をつけておき、子どもだけでなく自身の体調についても気をつける必要があると学びました。妊娠中から出産までのリスクを調べたり聞いたりすることは多かったのですが、産後のトラブルについての勉強が足りなかったなと反省しました。「出産が終わったからもう安心だ!」なんてことはなく、産後も母子ともに何が起こるかわかりません。特に退院後は出産前のような定期的な診察は減り、1ヶ月検診が終われば自分自身での体調管理が大切になってきます。だからこそ、出産前までではなく、産後のリスクについても知っておき、適切な対応ができるようにしておくことが大切だと思いました。(三重県在住M様の体験談)
※この記事は個人の体験談です。
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