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出産より辛い!産後に全身の痒みで夜も寝れない日々…妊娠性痒疹になった体験談

私は二度目の出産後、妊娠性痒疹という全身を痒みに襲われる病気に4か月間悩まされました。

出産の痛みに勝る辛さがあるとは…。今は3人の子供がいますが、3度の出産よりこの妊娠性痒疹の方が辛かった思い出です。

そんな私の体験談をご紹介します。

目次

妊娠性痒疹とは

妊娠性痒疹という言葉自体、聞いたことがない方もいらっしゃると思いますが、発生率3~5%と実に20~30人に1人くらいの割合で妊婦さんが患う病気で、原因は解明されていません。「妊娠性痒疹」という名前通り、通常は妊娠期にできる湿疹なのですが、私の場合、産後に顕著に表れたため、2件皮膚科を回りましたが、病名が分からず、最終的に大学病院で血液検査をして妊娠性痒疹と発覚するまで時間を要しました。ちなみに昔から皮膚は強く、ニキビや蕁麻疹ができたこともなければ、アレルギーもありませんでした。

脛と腰に痒みを感じ出すように…

妊娠中は特にトラブルもなく、順調な日々を過ごしていました。

ただ一つ、脛と腰のあたりに少し痒みを感じていましたが、乾燥によるものだろうと特に気にも留めず、放置していました。今思い返すと、9月出産で夏場は暑かったので、散歩中もクルー丈の靴下を履き、腕には日焼け止め、お腹にはクリームを塗っていたので、唯一紫外線に晒され、保湿できていなかったのが脛と腰でした。後にそこから耐え難い痒みが全身に広がるとは知る由もなく…

産後2ヵ月、突然襲う猛烈な痒み

それはある日突然現れました。夜中に授乳を終え、トイレに向かうと太ももに小さな湿疹がいくつかでき、少し痒みがあることに気が付きます。初めは季節外れの蚊かダニにでも噛まれたのかと虫刺されの薬を塗ってみるも一向に痒みが収まる気配がありません。そして何気なく掻いてしまっているうちに湿疹は太もも全体に広がっていき、翌日には手のひら、腕とみるみるうちに広がってしまいました。

受診するも病名分からず

これは放っておけないと早速皮膚科を受診。結果、産後疲れによる蕁麻疹との診断を受け、強さⅢ類のストロイド薬を処方されました。しかし都度塗るもみるみるひどくなっていくばかり。再度受診して抗アレルギーの飲み薬を処方されるもほとんど効き目なし。あまりの痒さに耐え兼ね、別の病気を疑い、別の皮膚科を受診。「皮膚病は原因が分からないことが多いが、飲み薬を変えると改善されることがある」と違う飲み薬を処方されます。しかしこれでも改善されることはありませんでした。この頃には痒くてお風呂も入れず、服や寝具の化繊も受け付けられず、極めつけは暖かくなると猛烈に痒くなるので、12月にも関わらずお風呂は水でシャワーのみに。全裸になって床でガーゼケット一枚を羽織って寝ていました。痒みで身体が熱を帯びていたのもありますが、よく風邪を引かなかったなと今になって思います。

保冷剤を包帯で巻き付け、冷やすだけでは足りず(季節は1月の真冬)、痒みが全身を襲う度に痛みでかき消すよう、その部分をフォークや針で刺していました。

大学病院受診でようやく兆しが

その後も症状は続き、自分だけならまだしも乳幼児2人がおり、育児もままならないため大学病院を紹介してもらうことに。奇跡的に、全国有数の皮膚科長に診断してもらい、視診と血液検査で病名が判明しました。

先生曰く、強度アトピーの数値を2倍上回る抗体値で今までこんなにひどい症状を見たことがないため、今後の見本にと写真も撮られました。

今までは正直、ステロイド薬に少し抵抗があり、完母で赤ちゃんに影響があることを恐れて少量を塗っていましたが、今後は強さⅠ類のステロイドを毎日5本分塗りたくって必ず使い切ること。掻いたりお湯に触れたり、外的刺激になるようなことを絶対しないようにと指示を受けました。

効果があった市販品のかゆみ止め

それからは痒みが少しでも出てきそうだなと思ったら、ステロイド+保冷剤、かかないように我慢をしました。徐々に妊娠性痒疹の定番「アルテニーニ ローション」を使用。ひどくなる前から、藁にもすがる思いで市販品のかゆみ止めを制覇する勢いで試しましたが、これが一番、というよりこれしか効きませんでした。

続けること2ヵ月、発症から4か月。このまま治らなかったら、もう一生薄着になれないと絶望していた時期もありましたが完治し、跡も1年半ほどで見事に綺麗になりました。

妊娠性痒疹を予防するためには

妊娠中は必ず保湿をすること(特に紫外線が多く、季節的に忘れがちな夏場)。少しでも妊娠中に湿疹ができ、痒い場合は早いうちにステロイドに頼ってとにかく掻かないこと。妊娠性痒疹は再発率が50%と高い病気ですが、これを徹底することで3度目の妊娠時には一度も痒くならずに済みました。

同じように痒みを感じられた方は、一度妊娠性痒疹を疑ってみてもよいかもしれません。妊娠中は不安や色んなマイナートラブルがつきものですが、少しでも皆さんのマタニティライフが楽しく充実したものになりますよう、参考にしていただければ幸いです。(愛知県在住I様の体験談)

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