帝王切開予定だったのに自然分娩になった
私は30歳で一人目の妊娠中はトラブル続き、36週まで逆子だったため38週で帝王切開が決まっていました。そのために輸血用の血液を予め確保しておいたりと入院準備が必要でした。それが、37週の検診で逆子が治っていることが発覚、自然分娩の運びとなりました。38週で出産だと覚悟していたのに我が子は一向に生まれません。予定日を越えても陣痛の気配はなく、私は入院して陣痛促進剤を注射することになりました。けれど促進剤が効きにくい体質なのか、7日間連続で毎日打ち続けましたが陣痛は来ませんでした。最後の2日間なんかは促進剤を2種類+バルーンも使って子宮口を無理矢理開かせましたが効果はありませんでした。促進剤の点滴を打ちながら毎日病院の廊下を30往復し、その後スクワットもしました。病院ではちょっと有名な妊婦になりました。一度分娩待機室へ移動したこともありましたが何も起こらなかったためその後来た妊婦さんに部屋を明け渡し、私は一般病棟へ移りました。そしてやっと陣痛が来たのは入院してから8日目の夜でした。陣痛促進剤の点滴を外した途端、破水したのです。それから13時間で息子は自然分娩で無事に生まれました。
前期破水した影響で子宮内感染、緊急帝王切開で急遽産まれた第二子
第二子は32歳の時に出産しました。やはり36週の時まで逆子だったため、一人目同様貯血していました。そして一人目同様37週で逆子が治り、そこから長い長い妊婦生活第二弾が始まりました。39週の半ば、お腹に張りがあるということと二人目ということで早く生まれるだろうと医者に言われ、私は入院することになりました。けれど一人目の経験からどうせまた長くなるだろうと予想していた私の勘は当たりました。予定日をすぎても生まれず、また促進剤+ウォーキングの毎日。41週を過ぎても陣痛は起こらず42週に入った日の夜、少しだけシーツが濡れていることに気が付きました。前期破水でしたが陣痛もないし子宮口も開いていないので、翌日また促進剤を打つことになりました。しかし翌朝、朝食を食べていたら突然バタバタと何人もの助産師さんが部屋に入ってきました。昨夜前期破水した影響で子宮内感染が起こっていると言われました。「すぐに取り出す必要があるから今から緊急帝王切開する」と言われ、それから30分後に娘は生まれました。心の準備も何もせずに生まれてきた娘はビックリした表情をしてるようでした。
自然分娩と帝王切開の産後の経過の違いについて
自然分娩時は会陰切開をしたため当日は座ることが出来ませんでした。しかし、出産2時間後にはスタスタと歩いていて新生児の世話も普通にできました。一方、帝王切開の術後は傷口の痛みが4日間続きました。初日は傷口の開きを防ぐために寝返りが禁止され、ほぼ一日中上を向いたまま寝たきり状態で床ずれが起きたり、エコノミー症候群のように体が固まって辛かったです。あまりに痛いので痛み止めを飲み、次第に楽にはなりましたが、その状態で新生児の世話をするのはだいぶ辛かったです。それでも退院1週間後には長男と滑り台を滑っていました。傷は4年経った今でもケロイド状態で残っています。確かに自然分娩の方が産後経過はすこぶる良く体力も残っていたと思います。帝王切開はやはり手術なので体への負担も大きいし産後の子供の世話を考えると自然分娩が推奨されるのは納得できました。
自然分娩と帝王切開、どちらがいいのか
日本ではまだまだ自然分娩が良しとされる傾向があります。痛みを伴う出産を乗り越えた先に幸せがあるという考えです。けれどどちらも経験した私から言わせると、出産方法は幸せや愛情の大きさに全く影響しないということです。確かに自然分娩で痛みを伴い生んだ息子には、「大変だったんだよ」と話すことはありますが、帝王切開は産後が大変で4日間ほど傷口の痛みに堪えていたので、どちらも大変なのです。ただ、もしどちらか選べるというのなら、私は帝王切開を選びます。自然分娩はいつ陣痛が来るかわからず予定も立てられないので、待つ日々に疲れてしまいました。それに出産にかかる時間も人それぞれなので、あと何時間痛みに堪えなくてはならないかわからない不安がありました。それに比べると、私はこれに当てはまりませんでしたが通常の帝王切開だと出産日が決められるメリットがあります。そして出産は全身麻酔なので痛みはないし30分程で手術は終わります。確かに産後は辛かったですが痛み止めを飲むことができるので安心でした。終わりの見えない不安より、先の見える安心感が勝るなと思いました。(静岡県在住S様の体験談)
※この記事は個人の体験談です。
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