富山市といえば300年以上の歴史をもつ「富山の売薬」が有名です。
その周辺産業としてガラスの薬びんの製造が昔から盛んに行われており、全国のトップシェアを誇るほど。
そんな歴史をふまえて、現在もガラスの街づくりに取り組んでいる富山市のガラス美術館に行ってきたので、ご紹介したいと思います!
富山市ガラス美術館
世界的な有名建築家である隈研吾氏がデザイン設計に携わった複合施設「TOYAMAキラリ」内で、富山市ガラス美術館は2015年開館しました。
外観は富山の名物であるガラスとアルミ、御影石とを組み合わせ、様々な角度から光を受けてキラキラと光る素敵な建物です。
美術館内ではないのですが、エントランスに入ってまず目に飛び込んできたのは、木製のからくり遊具「森のコースター」。
サクラの木で出来たボールをスタート位置に乗せて、ゴールするまで約2分間のからくりを楽しむことができます。
娘は巨大なからくり遊具にしばらく釘付けになっていました。
1階に総合案内があるので、そこでチケットを購入できます。
木製の可愛らしい案内図があるので、場所を確認してから出発です。2〜6階までが美術館です。
2階に上がると、木で統一された開放的な空間が広がっています。
6階までが吹き抜けになっており、太陽の光が建物内の富山杉の板やガラス、鏡に反射して、空間をあたたかく、やさしい光でつつむような設計になっています。
各階に化粧室があり、3階には授乳室や幼児用トイレが設置されています。
展示会情報
常設展
美術館の目玉ともいえるのが6階にあるグラス・アート・ガーデン。
現代ガラス作家の巨匠デイル・チフーリ氏によるガラスの空間芸術作品が展示されています。
展示場内は電気が落とされており、暗闇の中で光るカラフルで躍動感あるガラス作品に、娘は興味津々でした。
作品点数5点と、子どもにもちょうど良いボリューム感でした。
ほかにも富山県ゆかりの作家たちによる、数々の素敵な作品がパブリックスペースに展示されていました。
展覧会
訪問日(2022年12月4日)に開催されていたのは「フィンランド・グラスアート展 輝きと彩りのモダンデザイン」「ムーミンの食卓とコンヴィヴィアル展」そしてコレクション展「オノマトペで見つけるガラスの不思議」の3種類。
どれも見応えある内容でした。
フィンランド・グラスアート展
フィンランドではデザイナーが手掛けたガラス製品の中でも、芸術的志向の高い作品を「グラスアート」と呼ぶそうです。
本展では1930年代から今に至る、8名のデザイナーと作家の作品約140件によって、フィンランド・グラスアートの系譜を辿ります。
シンプルなものから、カラフルで個性的なものまで、記憶に残る作品ばかりでした。
ムーミンの食卓とコンヴィヴィアル展
コンヴィヴィアルとは「宴会」や「ごちそう」「共生」を意味する言葉です。
「ムーミン」の世界に登場する様々な食べ物や、ムーミン谷のなかまたちを通じて、心があたたまる「コンヴィヴィアル」な気持ちを伝えてくれる展示でした。
一つ一つの展示を丁寧に味わいたくなる、大人が楽しめるムーミンの世界でしたが、娘は飽きてしまったようで早々に退散。もっとゆっくり見たかったです…。
オノマトペで見つける、ガラスの不思議




「トゲトゲ、チクッ」と言ったオノマトペに注目して、ガラスを身近に感じながら楽しめる展示。
硬くて、冷たいといったガラスのイメージを覆すような「ふわふわ、ぷくぷく」といった軽やかな作品や「とろり、どろり」といった柔らかさを表す作品なども展示されています。
娘は途中、作品の裏側にまわりこんでガラスの影に注目していた場面もあり、子どもの発想力のゆたかさを感じました。
HUMUROYA CAFE
疲れたときは施設内にあるカフェで休憩しましょう。
「麩」を取り入れた甘味や食事などのメニューを提供する和のカフェです。
落ち着いた店内なので、館内併設の図書館で借りた本を読みながら、お茶を楽しめそうです。
注文した不室屋パフェは、しらたま生麩、おやつ麩、おてまり麩菓子、生花麩、ふやきもなかといった、5種類もの加賀麩を味わえる贅沢な一品。
おやつ麩はほんのり甘く、さくさく食感が癖になる美味しさです。
ミュージアムショップ
展覧会のポストカード、クリアファイルなどのオリジナルグッズの他、数々のガラス作品も販売されていました。
綺麗なガラス作品を見ていると、ついつい自分のお土産を買いそうになりました。
公式オンラインショップからも購入が可能なので、足を運べない方でも購入が可能です。
富山市まちなかキラリ図書館
同複合ビルには富山市立図書館本館が併設されています(3〜5階が図書館エリア)。
木製の本棚などあたたかみある館内で、くつろぎながら本を手に取れる場所になっています。
ふれあい交流ルームは、お話し会や読み聞かせの行事の際に使われる場所ですが、普段は親子で思い思いに本を読んで過ごせるそうですよ。




富山市ガラス美術館の基本情報
住所 | 〒930-0062 富山県富山市西町5番1号 |
電話番号 | 076-461-3100 |
開館時間 | 9:30~18:00 (金・土曜日は20:00まで) |
休館日 | 第1・3水曜日 年末年始 |
観覧料 | 常設展 大人200円 高校生以下無料 |
駐車場 | 周辺コインパーキング有 |
HP | 富山市ガラス美術館 |
念願…!「富山市ガラス美術館」に行ってきました🫧 隈研吾氏の設計で、展示も「フィンランドグラスアート」に「ムーミンの食卓展」と私好み… pic.twitter.com/uaKZdQZtnm
— mei (@meiku03) November 18, 2022
まとめ
子どもを美術館、それもガラス美術館に連れて行くというのは、親にとっては少しハードルが高いお出かけかもしれません。
けれど、子どもが新しい世界に触れることができる刺激的な時間になると思います。






途中飽きてしまった娘ですが、カフェや児童図書など設備が充実しているので、休憩をとりながら楽しむことができました。
大人も子どもも楽しめる、富山ガラス美術館にぜひ足を運んでみてください。
※2022年12月14日時点での情報です。時期により情報が異なる場合がありますので、予めご了承下さい。
\ 無料購読して新着投稿のお知らせを受け取る /